2020.8.8 THE BOYS IN THE BAND 感想

お久しぶりです。


無事梅雨も明けて、少しずつ夏らしさが
感じられるようになりましたね。


つい先日、密にならないように気をつけながら
夏の風物詩を堪能してました。

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夏だねぇ…。






さて、そんな夏のはずなのに雨模様だった
8月8日にこちらを観てきましたー!!

デデン!

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THE BOYS IN THE BAND!!!!!!


公式サイト https://www.bib-stage.jp/



実に7ヶ月ぶりの生観劇でした…(しみじみ)


本来なら春休みは沢山遠征したかったし、
夏休みも遠征したかったのだけれども。


新型コロナウイルス等の感染症のおかげで
舞台の中止や延期も相次いでいますし。


最近はもっぱら配信の映像作品ばかりでした。


ブログにしてないけど「ノンセクシュアル」を
観たりもしてました。


もちろん、配信でもとても楽しめるし、
このご時世にはとても安心感があります。


でもやっぱり、私はこの生の空気感というか、
生の声、生の動き、そんなものが好きなんです。


だからチケットが再販決まった時も、
絶対取ってやるって心意気でした。


実際、今日劇場に着いて、受付も何もする前、
外で整列してる時間からわくわくしてて、
はちゃめちゃに浮かれてた自覚はあります()




さて、本編の話をちらりとしたいと思います。

ここからはネタバレ有りです要注意




この戯曲自体が作られたのが約50年前なので
舞台は1970年代のニューヨークと言えます。


とあるアパートの一室でハロルドという
男性のバースデーパーティーが開かれる設定。


舞台美術的には、セットが2階建てになっていて
2階にはシャワールームとベッドルームがあり、
1階はバーカウンターとリビングという感じ。


大きな舞台転換はなくて、小道具もキャスト陣が
持ってきたりするくらいでした。


ずっとその小さな部屋で物語が展開するので、
変に大きな変化がなくて分かりやすくて良かった!


あと、照明がフランケンとかMAとかを手掛けている方
らしく、とても舞台内の照明配置が好みでした。


さあ、本編のストーリー展開を考えてみます。


冒頭、マイケル(安田顕さん)の部屋にやってくる
ドナルド(馬場徹さん)。


彼らはカップルですが、決してそれらしいことは
しないまま雑談をしたり皮肉を言ったり。


ドナルドのシャワーシーンは結構際どくて
ぼんやりと裸体が透けるほどで、思わず
目に焼き付けてしまいましたね、ええ。


そして他の客人等もやってきます。


会話のテンポがとても早く、少し慣れるまで
時間がかかる印象でしたが、慣れてしまえば
そんなにそんなに気にならなかったです。


モリー(浅利陽介さん)とマイケル、
バーナード(渡部豪太さん)のオネエ言葉は
とてもキャッチーでかわいくて、思わず
ふふって笑っちゃうような感じ。

奔放なラリー(太田基裕さん)と、家庭を捨ててまで
ラリーを愛しているハンク(川久保拓司さん)は、
お互いにすれ違いながらも、最終的にお互いを
愛していると伝えることが出来ました。

きっと二人の仲はこれからも色々あるのだろうけど
仲良くやってくれるんだろうな…。

二人でベッドルームに消えていったあと、ハンクが
ラリーを膝枕した状態で話が進んでいくので、
下手したら15分くらいそのまましてたのかな?

尊い


カウボーイ(富田健太郎さん)はみんなと初対面な
はずなんだけど、さりげなくその場に馴染んでて。


最終的には今夜のパーティーの主役である
ハロルド(鈴木浩介さん)にお持ち帰り
されちゃう訳ですが。


ここまで書いたキャラクターたちはみんなゲイ。


唯一のヘテロセクシャル(つまりノンケ)なのが
マイケルの大学時代の友人のアラン(大谷亮平さん)。


彼はゲイの事をあまり肯定的に見ておらず、
マイケルもゲイであることを隠しているほどでした。


でも話が進むにつれてマイケルがアランに

君はクローゼット・クウィーンじゃないのか!!


と詰め寄っていきます。


周りにもセクシャリティーを隠していることを
マイケルは責め立てていくんですね。


それを明らかにするために「ゲーム」を画策。


でも最終的に、アランはゲイであることを認めは
しないまま、妻に愛していると伝えました。


そらそうよ。そう簡単には認めたくないですよね。


セクシャリティーがどうであれ、
彼が結婚していることも紛れもない事実で。


彼は仮にクローゼットだとしても、ヘテロとして
生きていくことを選んだわけです。


50年前の世論を鑑みれば、同性愛者を否定する
キリスト教の教えは今よりもっと蔓延っていて、
なかなかそう簡単にはカミングアウトするのも
難しいご時世だったと思います。


うーーーん考えさせられるなぁ。


マイケルは諸刃の剣とでも言いましょうか、
自分の生い立ち等をハロルドに詰問されていって、
最終的にパニックのようになります。

「ドナルド 行かないで」


とドナルドに縋る姿は、恋人に甘えるというより
命綱を手繰り寄せるみたいな感覚を覚えました。


マイケルが自己保身のために作り上げてきた自分は
やっぱりハリボテだったのかもしれない…。


でもそのハリボテでさえ、ドナルドは
愛を持って包み込んでくれる。


これもこれできっと愛なんだなぁ。





観終わってから、圧倒的な疲労感もあったし、
なんかわかんない高揚感も持ち合わせていた。


上手く言葉に出来ないけど、たぶんガツンと
頭を殴られるシーンが沢山あったのだと思う。


こういう社会性のある作品を見ると、自分の見識が
正しいのか否かとかよく考えることが出来るので、
今回これ観に行って良かったなあ。





あ、もちろん今日も碧雫ちゃんと一緒でした。


最初観に行かないって言ってたのにな…?(小声)


彼女には今日も終演後の使い物にならない私を
介抱してもらいました…いつもすまん。




次の観劇は正直いつになるかわからないし、
コロナがどこまで広まっていくのかもわからない。


でも、またいつか劇場で観劇したいと強く思った
そんな一日でした。